2021年を振り返る(リブランディング成功への道part.2)

春に個展をすると決めてからは自分でも驚くほどに冴えていて、目的から逆算して導き出した準備を順番に片付けていきました。

そのうちの一つがオリジナルのブランドロゴと箱を作るということ。
これにはだいぶ悩まされましたが、最終的には自分の直感を信じて信頼できるデザイン事務所に依頼しました。

こちらの事務所はデザインするだけではなくブランド確立のプロデュースまでを手掛けるところだったおかげで、ロゴをデザインして終わりではなくブランド理念やターゲット、今後の展望などを聞いてもらう中で、さまざまなヒントを与えてくれました。

主に、経営者としてブランドを成長させていくために必要なマインドの部分を教えてくれた気がします。

一般的なハンドメイド作家が依頼するような価格ではなかったため正直たじろぎましたが、最初に相談した際にデザイナーさんの経験と知識とセンスが他とはずば抜けていると感じたので、大船に乗った気持ちですべてをお任せして信頼することに決めました。

そして2つ目はモデルさんを起用したプロカメラマンによる宣材写真の撮影。
“宣材写真の撮影”と一言で言うとプロに依頼すればすぐにイメージ通りに仕上がると思いがちですが、モデルさん選びからコーディネート、ヘアメイクなど、さまざまなことを具体的に仕上げて、携わる人全員で仕上がりの画を共有することは実際にはとても難しい。

そこを現実にするには私の中に確固たるビジョンが描けていなければならない。

ブランドロゴを作成するときもそうでしたが、とことん自分と向き合う作業が続きました。
漠然としたイメージがどんどん具体化されることで会場の装飾にも想いが至ることに。

急遽、装花も依頼することにし、デザイナーさんとイメージを共有するため個展の企画書も作りました。

このときは本当にたくさんの人とcherouiteの未来について打ち合わせを重ね、パズルのピースを少しずつ繋げて絵を仕上げていくイメージで動いていました。これが最終的に組み合わさることでイメージしている空間になるはずだと信じて。

会場となったギャラリーの担当者さんや会場装花のデザイナーさん、カメラマンさんやヘアメイクさん、衣装提供してくれたヴィンテージ洋服店の友人には本当に助けられました。

メインで動いてくれた人たちの他にも私の決意を陰ながら応援してくれた人は驚くほどにたくさん居て、不安に潰されそうになったり弱気になったときにいつも誰かが支えてくれていました。だからこそ理想の未来を見据えて真っ直ぐに進むことができたのだと思います。

こんな風に周りの助けを得ながら自分でも不思議なほど脳の中で次々とやりたいことがアップデートされていき、妄想がどんどんと現実になっていきました。

これらのことを整えながら商品の製作やチラシ等の紙物作成、会場の動線や期間中の人の流れのシミュレーション、SNSの発信、キャッシュレス決済の導入や税務署への申告などの事務作業、すべて一人でこなすにはかなりタイトなスケジュールで本当に予定通り開催できるのか不安でしたが、アドレナリンが放出していたのか必死ながらも楽しくあっという間に個展当日を迎えることになりました。

思い切って夢に飛び込み、全力を出し切ったこの個展がその後さまざまなところで縁を広げてくれるきっかけとなったのです。

たくさんの出会いと新たな販路の獲得に、なくてはならない経験でした。

きっと本気で動き出したら、それを見ている人が必ず現れるのだと思います。

今までワンランク上の縁を掴めなかったのは、主婦の感覚のまま趣味の延長でやっていたからなのだと、踏み出して初めて分かりました。

それまで自分の中では一生懸命やっていたつもりでも、すべてを背負う覚悟はできていなかったのだと思います。

こうやって一歩一歩、進み出したら不思議と車輪が動力を得るようにさまざまなことが回転し始めました。

憧れていた百貨店での出店、夢のまた夢だと思っていたH.P.FRANCEでの単独POP UPなど、すべてこの個展以降にいただいたお話です。

あのとき勇気を出して自分の人生を自分で切り開く決断をして良かった。

そしてこのご縁が私にとって、更なる知識を得る大切な人脈作りのきっかけにもなったのです。

つづく……


cherouite〜シャルウィット〜

切りっぱなしで仕上げた布のアクセサリー モロッコの伝統的なラグ、ボ・シャルウィットの 自由でカラフルなデザインとの出会いから cherouiteは始まりました。

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