循環型社会の当たり前を目指して

静岡伊勢丹→OOO Market(札幌・仙台・京都)→LUCUA1100(大阪)→POP IN(大阪中崎町)→阪神梅田本店→Stoop(東京)

これまでのPOP UPでお世話になったみなさま、ご来場、お買い上げいただいたみなさま、誠にありがとうございました!
さて今回は一気にGWを駆け抜け、その前後で感じていたことをつぶやきます。

今、ハンドメイド業界は一昔前の活気が薄れています。

簡単に言うと(キツイ言い方になっていたらスミマセン)、猫も杓子も“ハンドメイド作家”を名乗れている時代が終わり、次のステップへと進化したような気がするのです。

コロナ禍で淘汰され、残るべき人だけが残った結果、そこでよりクオリティやオリジナリティに目が向くようになった気がしています。

誰かの真似事をしていた人は、どんどん置いてけぼりになり、バカらしくなって止める人も多かったのではないでしょうか。

立ち上げた理由が確固たる熱意のこもったものでなければ生き残れなかった時代だったのだと思います。

そして残った人が考えたのが、“自分でも作れるオリジナルアイテム”です。

私がここ1〜2年でよく目にするようになったのがアクリル素材や真鍮、シルバー、合金などのオリジナルパーツです。

この辺りの素材はオリジナルデザインに加工がしやすく、素人でも少し習えばある程度のクオリティでデザインできるのが魅力。

私も自分の布ボンボンや布で作ったパーツに組み合わせるものをオリジナルで作ることができたら……なんて考えていました。

……が、同じように考える人は多く、そして行動の早い人は私なんかよりもずっと早く時間とお金をかけて新しいことに着手している現状。

私はというと、アクリル素材は環境のことを考えたら新たに作り出すのもいかがなものか……、真鍮やシルバーもすでに商材として使っている人は多い……あぁでもないこぅでもないとモタモタ考えている間にいろんな人が真鍮(シルバーや合金も)やアクリルに手を出し始めたことを知ってから一気に気持ちが萎えてしまい、また新たな商材を模索する日々が続いています。

私の悪いところは、“その他大勢がやり始めたら気持ちが萎えてしまう”こと。

流行りに乗れば需要もあるしみんなと同じは安心するのだけれど、所詮、流行りは流行り。世間はあっという間に飽きて次の真新しいものを求め始めます。

その繰り返しのループに踊らされるのは心身共に疲弊してしまう。

だから自分の狭いフィールドで何度も見聞きするものは避けるべきと、脳内の記憶をもとにした司令塔が私に警告しているのです。

それゆえ真鍮や合金、シルバーといった加工のしやすい金属素材や、アクリルやレジンといったものも求められていることが分かってもあえて手を出さないようにしています。

そんなことを言っていたら、いつまで経っても“オリジナル”なんて言い切れない。

けど、いいんです。

とりあえず今はヴィンテージパーツなどの古いものを循環させて、新しいオリジナルに昇華させていくことに重きを置くことにします。

実際に欧米では昔から古着や蔵出し品などを個々人で売り買いして循環することが当たり前で、サスティナブルな考え方や生活スタイルは現在さらに加速しているそうです。

日本人は戦後、独特の考え方を待ち、美とするものが世界の人たちとは少し違うので、それはそれで良いところもあるのですが、今一度立ち返り、昔ながらの循環型社会が今の時代のスタイルの中で当たり前になればいいなぁと密かに思っています。

月並みですが「もったいない」。

この言葉が私は大好きです。

阪神梅田のイベントではヴィンテージ古着のココロノツキさんとヴィンテージ雑貨のtabisl BAZARさんと一緒に企画・運営したのですが、その2人の考え方が心地良くて私にとって自分らしく居られる居場所のような感じがしました。

そこで思ったのです。
周りが金属やアクリルで新たなものを求めている動きに右往左往せず、私は自分が好きな古いものを使ったアイテムを貫けばいいのだと。

少数派かも知れませんが、ここに共感してくださる方の目に留まればいいなと。
細々とですがこんなポリシーで活動を続けていきたいと改めて決意させていただいた今日この頃でした。


cherouite〜シャルウィット〜

切りっぱなしで仕上げた布のアクセサリー モロッコの伝統的なラグ、ボ・シャルウィットの 自由でカラフルなデザインとの出会いから cherouiteは始まりました。

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