ハンドメイド作家のパクリ問題について
最近よく考えます。
というかハンドメイドを始めた当初からずっと考えています。
ハンドメイド業界に溢れる似たようなデザインについて。
布の切りっぱなしを使ったボンボンを作ったとき、他に似たようなものを作って販売している人がいないか自分が調べられる範囲で調べました。
思い当たるものがなかったので自分のオリジナルとして販売を始めました。
販売を開始して活動していくと、ある日、同じようなものを作ってイベント出店している人を見かけました。
正直、良い気はしませんでした。
ただハンドメイド業界に足を踏み入れる際、決めたことがあります。
もし真似をされたと感じたら、真似をする人よりも一歩も十歩も先を走り抜ければいいのだと。
世の中に溢れる情報はみんなが平等に受け取っていて、世の中に出回っているものもみんなが同じように手に入れることができる。
そのような中で思いつくものは似たり寄ったりになって当たり前だと思うのです。
誰かが誰かの真似をしたわけではなく、ただ思いついたものが誰かのそれに似ていたということはよくあることだと当初からなんとなく読み取っていましたし、周りの人たちが「真似された」と愚痴り合っているのを冷静に聞きながら、実際の現場もやはりそうなのだと感じていました。
もし自分が作るものと似たようなものが出回るなら、それは誰でも思いつくようなものを作っているということだと自分を振り返るようにしようと考えていました。
でも真似をされたと感じたら良い気はしません。自分もされたから、それは分かります。
だからデザインを思いついた際に、すでに似たようなものを作っている、使っている人がいたら避けるようにしていたのです。
すると作れるものが限られていきました。
パーツ屋さんで見つけたカワイイ資材がすでに誰かが使っていたら使えないとなると、ハンドメイド作家は作れるものがなくなります。
初めて思いついた!これは自分のオリジナルだ!と思っていたデザインが、しばらくしてから全然、異素材でテイストの違うもので同じような形を作っていた人を見かけたときの絶望ったら……。
こういうのって、どっちが先だとか、どっちは真似だとか安易に言えるものではないのです。
勝負する場所はそこではなく、独自の色合わせや素材合わせ、形の組み合わせ、自分のブランドにしかお客さまに提供できないベネフィットの部分で勝負するべきなのではないかと考えています。
その勝負に負けたなら、それは自分に改善するべきところがあるのだと思っています。
自分が真似をされたとして、真似をした相手を超えられなくなったときがハンドメイドを辞めるときだと、最初から考えていました。
お客さまは似たようなものが溢れる世の中で、値段や手軽さ、クオリティなどいろいろな情報を天秤にかけて、どれを購入するかを決めています。
似たようなデザインで安いものを選ぶ人もいるし、クオリティとアフターサービスを重視して高くても選ぶ人もいる、周りの人の評価を基準に選ぶ人もいるし、手近にあるものを選ぶ人もいる。
お客さまのニーズはさまざまです。
その中で自分が選ばれるためにはどうすればいいか?
私が悪質だと思うのは、故意的に誰かのデザインを盗んでほぼほぼ同じ形で売り出すことです。
ただ、そういう姑息な輩は長く息が続きません。
無視していても、こちらが自分がやれることをやっていればいつか消えます。
本当に選ばれている人というのは自分の真似をしている人を見つけても右往左往しません。
そんなドシッと構えられるブランドになれたら本望。
真似されるということは、それだけの価値があるということ。
それって素晴らしいことだなぁと思います。
私も「真似されたーーっ!」と吠えてみたいです(笑)
もし今、真似されたと感じている方がいらっしゃったら、本当に相手はあなたの真似をしているのでしょうか。
そもそも、あなたが戦う場所はそこではないはず。
あなたがターゲットとするお客さまは必ずあなたを選んでくださいます。
あなたが見据えるべきはライバルではなくお客さまなのです。
お客さま第一に目標を見据えて自分ができること、やるべきことを遂行していれば周りなんて気にならなくなるはず。
私もそんな作り手になれるよう目標設定を明確にし、そこから逆算して今、何をするときか考えて一歩一歩進んでいこうと思います。
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