クリエイターだから“衣装”を纏うの?
みなさんはオシャレをどのくらい楽しんでいますか。
ちなみに私は今、本当にオシャレを楽しみ始めています。
今までも自分なりにオシャレを楽しんでいたつもりだったけれど、今思うと若いときは世間受けばかり気にして思いっきり着たいもの、身に付けたいものを纏っていなかったような気がします。あと、お金も無かったし(笑)
結婚してからは旦那さんの社宅で体裁を繕って、子どもができたらPTAの役員らしい格好を心がけました。パート先では髪の毛の色や爪の長さなどの制約に従い、ごくごくフツーの主婦としてそれなりに楽しんでいました。
そんな中でハンドメイドに出会いアクセサリーを作り始めました。
もっとオシャレを楽しみたいけれどなかなか殻を破れない女性に向けて、新たな扉を開くきっかけになるようなアイテムを作れたらと。それはまさにオシャレに迷っていた自分自身に向けて発信していたのだと思います。
そして私自身が(服装だけじゃなく)変わっていく姿を見てもらうことで、同じように悩む人たちに勇気を与えることができたら……。
そんな大それたことを考えながら、誰が見ていなくても自分の中では使命感を持って今までやってきたつもりでした。
でも無意識に蔓延る固定概念の薄膜はなかなか取れなかったんです。
どうしてもあと一歩、大きく自分を破ることができなかった私が、一つ扉を開くことができたきっかけはヘアスタイルでした。
本当に小さな変化だけれど、髪の毛にブリーチをしてインナーカラーを入れたんです。
普通に染めることは今までもしていたし、前髪をオンザ眉毛にすることもあったのだけれど、思いっきりブリーチして色を変えるということは今までやったことがありませんでした。
意を決して美容師さんに「思いっきり(全体的に)色を抜いて緑とか何かカラーを入れようと思ってます」と伝えました。と、同時に「今まではインパクトのあるヘアスタイルに憧れはあったけれど、子どもの学校に行ったときのこととか考えたらできなかった。けど今はものづくりしている立場でもあるし、クリエイターらしい髪型にして開き直ろうと思って」と、ここに来るまでの経緯も話しました。
すると美容師さんは、「今までブリーチしたことがなかったら手入れとかも大変だし実際は色も一週間ほどですぐに抜けて金髪になるから、いきなりやると慣れずに“こんなはずじゃなかった”ってなるかもしれない。だったらインナーカラーから少しずつ広げていった方が髪のためにも良い」「色もアッシュ系でさほど奇抜にならないようなものから始めたら、周りの目も少しずつ慣れて来ると思う。いきなりやると“一体どうしたの?!”って反応されるのもしんどいし、1年くらいかけて作り込んでいくのはどうでしょう」とアドバイスしてくれました。
このアドバイスが私にとってちょうど良い塩梅でとても心地良かった。“ブリーチの上に入れた色がだんだん抜けてくるから、それもまた変化が見えて長く楽しめる”という意見も、すぐに色が抜けるというデメリットを逆手に取った手法で、とにかく感動的に同感しました。
ちゃんと個性も出せるようサイド→バックだけじゃなく前髪にもインナーカラーを入れてくれて、この適度なバランスはあっぱれです。
そして晴れて画像のように変化を楽しんでいます。
1枚目が色を入れてすぐ。
2枚目が一週間後。
色が落ちて上に被せている毛とインナーカラーとの差が目立ってきた♪
この髪型だと色味のある個性的な服が映えるようで、何人もの人に「なんか雰囲気変わったね」とか「さらにオシャレになったね」とか「なんか今日は派手だね(良い意味)」って声をかけてもらえるように。
一番うれしかったのは東京でお会いした顧客さんに「どんどんcherouiteさんのアクセサリーが似合う人になってきましたね」と言われたこと。
cherouiteのアクセサリーを作っているのは私なのにこれってなんだか変な感じですが、私はそこではたと気付いたんです。
そっか私は自分が作るものに見合っていなかったんだと。
店頭では少しでも目を引く服装をした方がいい。
お客様や周りの人から「(この人はクリエイターか)だからなんだ」と納得される見た目にした方がいい。
これは私が今までいろんな人と関わってきて話を聞く中で得た知識だったのですが、分かっているようでその言葉の本当の意味が今までは分かっていなかったんだと思います。
多分こういうことなんだろうなぁ〜というのが少しずつ見えてきている。
そして私自身がオシャレを楽しむことに心から喜びを感じ始めています。
自分らしく生きるってこういうことだったんだ、と。
“自分らしさを引き出すアクセサリー”をテーマに作っていながら、その真髄を作り手本人がようやく知り始めている。これがリアルです。
私の気づきが誰かのきっかけになれたらうれしい。
私はものづくりを通して自分らしさを探していますが、ものづくりをしていてもいなくても、誰もが好きな服を着て歩いて認められる世の中になってほしい。これはブランド立ち上げ当初から描いているビジョンです。
コロナのせいで自分と向き合う時間が増え、きっと自分の殻を破りたいと思う人は以前にも増している気がします。cherouiteもその一助となれるよう今までもこれからも、ものづくりしていこうと思います。
背伸びもせず、遜りもせず、あなたがあなたのままで輝けるように。
せっかくなので有益な情報も。
最近、美容院を変えました。
前までお世話になっていたところもとても気に入っていたのだけれど、予約が取りづらくなっていたことと場所的に“ついで”で行けなかったのとで新しいところを探していました。
ネットで“ボブスタイルの得意な美容室”で検索すると出てきたお店が、仕入れ先から近いこともあって買い出しの際に寄れるので行ってみることに。
そこのスタイリストさんがとても腕が良いので気に入って連続でお世話になっています。
「nanon」
神戸三宮と元町の間、“あら、りんご”さんの一つ北側の角を西側に入ってすぐ
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